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F6 41cmx31.5cm Acrylic on canvas.
この絵画は、台湾で出版された本の絵と短い物語があります。

「ドイツの鉛筆工場で」その1


10年ほど前に「ドイツの鉛筆工場で」というタイトルのエッセイを、日本の航空会社の機関紙に書いたんだ。
今日、パソコンの文章ファイルを整理していたら出てきた。懐かしかったので、今、読み直しているところ。
こんなエッセイなんだよ。

「ドイツの鉛筆工場で」

鉛筆というのは文章を書くためや絵を描くため、建築の図面を描いたり台所で料理をしている時にふと詩がうかんで、それをノートの隅に書きとめたり、電話をしている時メモ用紙に落書きしたりと、
その存在は、常に自由奔放であるが鉛筆の役目としては書く、描くという事にほぼ限定される。
しかし、全く思いもよらない事に使われた事があった。
これは、私が見た真実の話。
私はドイツに住んでいた時、街の掲示板に、たまたま貼られていた「鉛筆工場、アルバイト募集」「軽作業」それを見て旅費の足しにしようと、夏の3ヶ月ほどドイツの小さな鉛筆工場で働いていた。
大手の鉛筆メーカーとは違い、その工場は地域の人や猫たちも働く家庭的な工場であった。
しかし、「どうして猫が、鉛筆工場で働いているのだろうか?」と疑問に思った。
働き始めて1週間。
ふと、仕事帰りに街にひとつしかないビアバーに立ち寄った。
カウンターでは、鉛筆工場の主任が大きなビアジョッキでビールを飲んでいた。

つづく

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